『大家族主義経営』 ~新しい「日本型経営」の夜明け~
『大家族主義経営』
~新しい「日本型経営」の夜明け~
講 師 西 泰宏氏 西精工㈱ 代表取締役社長
日 時 2019年(令和元年) 5月27日(月) 15:00~17:00
場 所 福井県繊協ビル 8F 大ホール
主 催 (一社)福井県計家品質協議会 共 催 盛和塾福井
当協議会定時総会後の記念講演会として西社長をお呼びし講演会を開催した。 同氏は5年前に日本
経営品質賞中小規模部門を受賞したことでお呼びし今回2度目の講演会である。
同社は徳島県で主に自動車部品のナットを作っていて徳島から世界へファインパーツの極みを発信して
いる。
今回のテーマは「大家族主義経営」 同社が一番大切にしている社員をテーマで熱く語っていただいた。
社員満足度が97.9% 毎週月曜日ワクワクしながら出社する89.6% ともに働く同僚、仲間を信頼し
ている100% といった数値が示すように仕事に対して、同僚に対して 高い誇りを持つ社員がほとんどを
占めている。
これまで社是・社訓を朝礼で毎日唱和、しかし稲盛氏からのある会社の経営理念に対し、従業員のことを
何もうたっていないと指摘されたのを聞いてショックを受ける。押し付けた社是・社訓を改め社員の幸せを
願う経営理念を創った。2006年の経営理念 「ものづくりを通じて、みんなが物心ともに豊かになり人々
の幸福・社会の発展に貢献すること」 2913年に私たちのミッション 私たちのビジョン 私たちの行動指
針を付け加えた。
西社長が力を入れているリーダーシップ勉強会。ドラッカーの「マネジメント」に出てくる3人の石切職人の
話を紹介があった。
がんに侵され最後まで職場に戻れず亡くなった社員、死期を悟り、主治医に頼んで書いてもらった「就業
可能」の診断書、そこまでして職場に戻りたい強い仲間意識。まさに数値が表している。
毎日1時間の名物朝礼 生産性が下がるのではとの疑問に対し自動化できるものは回す。回せないのは
どうしたらできるのか工夫考える。 朝礼は対話を重視、それぞれの考え方を知る成長の場としてとらえ
会社フィロソフィを徹底的に根付かせモチベーションとコミュニケーションを向上させている。
障碍者雇用の促進
社会全体で障碍者雇用への機運が高まっている。当社も雇用の確保もちろんのこと、採用した障碍者が
より幸福感を持って働ける職場環境の整備や周りの社員と分けへだてなく関わりあえる会社づくりを通じ
てお互いが成長しあえることに重きをおいている。 現在、当社で働く障碍者は9人。雇用率は4%。
これからも障碍者採用を続けていきたいとの考えでいる。
今回、講演会を通して書籍「大家族主義経営」を手に入れることができた。 その中でネッツトヨタの横田
英毅氏は西精工はプロセス(目的・経営理念)、すなわち働く人々の心を一番大切に考え業績を高めてい
く価値前提の経営を実現している理想の組織であると言っている。
約170名の参加者があった。 講演会の後、西社長を囲んでの懇親会を開催した。